ステージ以外でも、30代後半には、長渕にとって逆風が吹き荒れた。 「お金にまつわることや、まぁよくいる利権として群がる輩たち。具体的には話さないが、騙された。あの時期、裏切られたこと、たくさんあったな! はらわたが煮えくりかえるほど人を恨んだこともあった。信頼する人間に欺かれると、自分のすべてをはぎ取られたように自暴自棄になる。でも、しばらく経つと、思うんだ。裏切る人間を近くに置いたのは誰よ?とね。オレが選んだんじゃねえか!って。若い時にヒット曲が生まれて、周りに人がたくさん集まってくると、自分が特別に思えてしまう。有頂天になる。人生に勝った気分になって、猿回しのサルのような己に気付かない。そんな、どこまでも天狗になった自分の鼻をバーン!と蹴り折られたのが30代だったのかもしれない」
何が起きても心が揺るがない真の強さが欲しかった。 「裏切ったヤツと街でばったり出会った時に、よっ、久しぶり! 貴様! 元気か?と笑える、本当の意味で強い人間になりたいと思った」
何が起きても心が揺るがない真の強さが欲しかった。 「裏切ったヤツと街でばったり出会った時に、よっ、久しぶり! 貴様! 元気か?と笑える、本当の意味で強い人間になりたいと思った」